夏の名残り

久々に、古くからの付き合いの人達に会った。
まるで３０年位タイム・マシーンでもどったような、不思議な感覚。
その頃なら、この時期、いつもの場所に集まって、お決まりの遊び。
でも、その場所はもう無く、集まる人も減ったり変わった。
蚊取り線香のに匂いもなく、周りのざわめきもない、静かな夜。

あの頃、何も感じず、あの状況が、あの関係が当たり前だった。
だが、３０年の時間が過ぎ、余計な知恵や経験が付き、
こうやって少し距離を置いて冷静に客観的にみれるようになると
その関係はとても脆く、切なく、悲しく、やりきれない状況だったんだと最近気付き始めた。

それぞれが別々の時間を過ごしたせいか、いつの間にかそれぞれの考えや
価値観が変わり、ズレていったのに気付かなかった。

きっとこれからも、いろんな変化が出てくるだろ。
数年後、過去に捕らわれず、皆が素敵な時間を過ごせていたらいいな。

気付くと、夜はとっくに秋になっていた。
それでも昼間は１０月位までは夏を感じれるだろう。